世界情勢が星占いでわかる?!

世界情勢を星占いで見ることができます。細かいリーディングは、太陽の動きだけではなく、他の惑星の動きを見て、読まなくてはいけませんが、天体の星の動きを見て、政治決断をしてきた人もいるほどです。占い師の役割は、政治家の政治決断の相談に乗るのが前提ですが、星の暦を読み、時流を読むのも生業でした。日を選ぶ行為は、日本だけでなく外国も行っています。今では、国によっては占いは宗教行為となるので、採用している要人は少ないかもしれませんが、昔は今ほどの科学の発達はありませんでした。

ヨーロッパで占いが流行したのは、12世紀のルネサンスが始まった時期に該当します。アストロラーペなどのプトレマイオスの占星術書や星の方位をよむ道具が持ち込まれたのを機に再び栄えることになりました。しかし、前述したように、占いは宗教行為に該当する場合があります。キリスト教がまさに否定されています。そういった背景もあり、星占い、つまり占星術は、神学者の間で論争が起きました。占星術が当たることを認めつつ、「悪魔が予言している」と解釈が行われたり、星は人間の自然の部分には作用するけれど、神のものである魂には作用しないと言った解釈もされました。動物は、魂をもたないので、星のままに動くといった考え方でした。多神論に近づいたり、精霊の働きを考える占星術は魔術の一環として見られたり、吉凶や政治の動向を見る占星術は強く否定され、占い師が火刑に処されることも起きました。占星術の浸透には、そんな時代背景やお国事情も存在しているのです。その一方で、人間の体質や病気と星を結び付ける「占星医学」は重視され、大学や研究機関といった、公の場で発展し続けました。その発展の名残にインフルエンザがあります。星の影響で伝染病が起こる、という考えを語源としているのですね。インフルエンザはラテン語で、「影響」を指すのです。

占星医学は発達し、一方では占星術は虐げられてきました。のちに、キリスト協会も占星術自体は、異端としつつも、その星の象徴や思想などは借用していっています。イングランド女王エリザベス1世が良い例ですね。歴史の授業などでも習ったと思いますが、彼女は処女王として有名です。誕生日がちょうど星座の乙女座にあたるため、この乙女座を象徴している女神アストレイアのイメージを女王と重ね合わせることによって、民衆によいイメージを抱かせるイメージ戦略が行われていたんですね。

同時にエリザベス1世は、熱心な西洋占星術の信奉者でした。即位の日時を選定し、スペインとの決戦であるアルマダの海戦ではエリザベス1世の星の位置に対して月が凶を示す角度を作っている間は、開戦を故意に遅らせたという説がありますね。このおかげなのかなんなのか、見事打ち破ることができました。この時代から急速に占星術は発展していきます。イギリスでは占星術が流行したりしているのかもしれませんね。